#03
国民性の壁

なかなか簡単にはいかないのが現実である。

試作品完成後二人は外国人ならではの気質に悩まされることとなる。
日本では紙幣をそう雑に扱う人は少ないだろう。
きちんと財布に入れている人が大半だ。
しかし、外国では紙幣をグシャグシャにしてポケットに入れている場合も少なくない。
落書きがしてあったり、破れていたり、保存状態の悪い紙幣がそこかしこに出回っている。

そんな状態の紙幣では機体がエラーを起こしてしまうのは当然だ。
思いもよらない事態を想定するのも技術者の仕事である。
何度も試行錯誤を繰り返しながら試作品が完成品へと近づいていくのである。