カジノ業界のパイオニア

JCMが最初(1981年)に手掛けた紙幣鑑別機は日本円専用でした。その後、世界最大の流通量を誇る米ドルに着目し、米ドル用紙幣鑑別機の開発に成功したことを皮切りに、それまでの金銭登録機(レジスター)や金庫の製造から、日本を含む世界中の通貨の鑑別・識別技術に特化した製品作りへとその重点を移してまいりました。

パイオニアへの道

米国市場への進出

米国市場へ進出した当初、大手メーカーのシェアが圧倒的に大きいことから、JCMはターゲットを絞った地道な販売活動を行い、その製品は、主に紙幣をゲーム用のコインへ両替するコイン両替機などに搭載されていました。当時は、法規制により米国カジノのスロットマシンはコインでしか遊べなかったという事情があります。
その後「近い将来、州法の改正によりカジノのスロットマシンに紙幣が使用できるようになる」という情報を入手したJCMは、米国最大のゲーム機メーカーInternational Game Technology(IGT社)にゲーム機に内蔵する紙幣受取部分の機構の共同開発を提案しました。

技術の応用

当時はまだ米国での販売実績が乏しかったものの、同時期に米ドル紙幣鑑別機の技術を応用して、ドイツのゲーム機メーカー向けにドイツマルク(当時)の紙幣識別機を扱っていた実績と、日本からサンプル機を持参して幾度も脚を運んで説明を重ねる熱意が伝わり、共同プロジェクトを進めることとなりました。IGT社からのヒアリングを通じて、カジノ内での不正防止の方法や、スタッフ、オペレーターの作業効率などを確認し、製品や運用システムに反映していきました。

トップシェアの獲得

例を挙げると、現金処理で不正が起きないよう、複数スタッフが立ち会わなければ集金や機器補修ができないシステム、紙幣がカセット状のボックスに一定量貯まるとボックスごと持ち運べる工夫など、独自の開発を行いました。これらのシステムが高く評価され、JCMは米国ゲーミング市場で最大のシェアを持つIGT社に採用され、その後、世界中のカジノやアミューズメント施設にJCM製品とその運用システムが広まるようになりました。それ以来、JCMはカジノホールの運営に大きく貢献し、常に高いシェアを誇っています。

ゲーミング市場の特徴

ゲーミング市場は、厳しい法規制やライセンスで管理された参入が難しい市場です。例えば米国では、カジノは各州・地域の公安当局が管轄するゲーミング委員会により厳格に管理されており、ゲーム機の販売に当たっても、メーカーはその厳しい審査を経た上で許可を受ける必要があります。
許可の基準は州により異なりますが、審査に当たっては、会社の業績や業況の調査はもちろんのこと、役員個人の資産状況や犯罪歴など個人情報のチェックにまで及ぶ相当に厳しいものです。
JCMはすべての法規制をクリアして世界中の許認可を取得しており、現在北米では、190を越えるゲーミング関連ライセンスを取得・管理しております。

 

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